近年、時代の流れとともにリビングの位置付けが変わりつつあります。昔は家族でテレビを中心にくつろぐ場でしたが、近年はそうしたスタイルに変化が生じているのです。
今回は、いま話題の"リビ充家族"についてご紹介していきます。
スマホの普及や共働き世帯の増加によって、リビングは従来のようにテレビ中心の"くつろぎの場"ではなくなってきました。昔はリビングといえば家族で食事をしたり、テレビを見たりといった過ごし方をする場所でしたが、それが変化してきているのです。
最近ではリビングにいながら、家族それぞれが仕事や勉強、遊びなどを行うスタイルが注目されています。確かにテレビを見ていても各自がスマホを操作したりと、思い思いの過ごし方をするようになったことは実感できるのではないでしょうか。
家族みんながリビングにいながら、それぞれが充実した時間を過ごす"リビ充家族"がトレンドになっています。
"リビ充"とは"リビング充実"の略であり、リクルートが2017年の住まい領域においてトレンドとなるものと予測しています。
最近は通勤に時間をかけるより、少し狭くても駅近の都心で暮らしたいという人が増えてきました。そんな中、一定の広さの中で間取りを工夫して暮らす必要に迫られることが増えてきたのです。
狭小マンションの場合、個室を確保するとどうしてもリビングが狭くなってしまいがちですが、家族みんながリビングに集まって過ごす"リビ充家族"には様々な利点があります。
実際、住む家を選ぶ際にリビングの広さを妥協したくないと考える家族は多く、その割合は7割にも達するといわれています。寝室の広さにはこだわりがなくても、リビングだけは広く確保したいと考えるケースが多いのです。
確かにリビングが広いと開放的な雰囲気となり、くつろげると感じる方も多いでしょう。リビングでの時間を充実させたい人が考えるメリットとして、「家族間のコミュニケーションに有益」「家族でリビングにいる時間は心地良い」といった意見があります。
昔と比べると親子関係に変化が生じてきて、関係性が近くなったともいわれています。親子で同じ空間にいても電話のようなプライベートな活動を気にせず行ったりと、親子の関係性が変化してきている部分もあります。
一緒にいても心地よいと感じる家族がみんなでリビングに集まってくつろぐスタイルが増えてきているのです。
リノベーションの領域では、すでにリビングを最大に、個室をミニマムにしようとする動きがあり、トレンドとなっています。新築分譲でもリビ充プランを提案するケースが増えてきました。リビングの広さに重点を置く家族は増えており、そのニーズに応える取り組みがなされているのです。
また、大掛かりなリノベーションやリフォームを行わなくても、リビングを多機能にするために活用ができる、後付けのキットも存在します。例えば、自分で組み立てた小屋をリビングに設置して子供部屋を作るセットも登場してきています。
こうしたセットは見た目もかわいらしく、インテリア性もあるものが多いです。子供の寝室や学習スペースとして利用したり、子供の隠れ家のようなスペースを作ったりと、リビングをより多機能にするために使える製品も身近になってきました。
特別なことをしなくても、パーテーションなどをうまく活用して、リビ充家族を目指してみることも方法でしょう。
都心のマンションの限られたスペースで暮らす家族も、リビングの広さは重視したい方が多いですよね。
リビ充家族のように、リビングに家族が集まってそれぞれ好きな活動をするスタイルを真似してみてはいかがでしょうか。 自宅がより一層開放的でくつろげる場になるかもしれません。