今や仮想通貨の種類は1,600を超え、聞いたことのないものもたくさんあります。いったいどれを買えばよいのでしょう?
認知度や取引量はビットコインが飛び抜けていますが、新しい仮想通貨は将来大きく伸びる可能性があります。今後の展開と伸びる仮想通貨を考えてみました。
仮想通貨はまだ発展途上です。価格変動が激しく、ハッカーによる不正流出事件が発生するなど、安定性・信頼性とも不確かな面もあります。
仮想通貨は決済手段としてはまだそれほど浸透していません。それは、決済機能が1秒間に数件程度で、クレジットカードの1秒間に5万件に比べ脆弱だからです。さらに、保持していても、利子や配当などのキャッシュフローを生まないため、理論上、現在価値はゼロともいえるのです。結果として、将来の価格上昇を期待して投機目的で持つ人がほとんどという状況です。
ただ、通貨の歴史をみると、米などの商品から鋳造貨幣、そして紙幣へと、その時代の要請と技術で形を変えており、近い将来、中央銀行が仮想通貨を発行してもおかしくはありません。日本の場合、現金の製造、保管、輸送に約2兆円という多大なコストがかかっており、通貨のデジタル化はメリットがあります。
仮想通貨の時価総額は一時50兆円を超え、成長が持続すれば、今後大きな資産クラスに育っていく可能性を秘めているとの声も聞かれます。
仮想通貨を開発・発行している人たちは、将来、世界の基軸通貨になることを目指しています。ある仮想通貨交換所のトップは、世界のGDPを年9,000兆円と試算し、基軸通貨になるにはその2割、約1,800兆円を抑える必要があるといいます。これを3つの仮想通貨で担うとすると、1つあたり600兆円になります。もしビットコインがこの規模になると、上限まで発行されたとして、1ビットコインが約3,000万円となります。これが現実的かどうかは未知数です。
現在は、いくつかの仮想通貨が基軸通貨になるべく競っており、どこが優位かはまだわかりません。今後、仮想通貨の市場がさらに大きくなり、投資のほか、資金移動、融資や資金調達などへの利用が拡大すると、新たな法規制が行われるでしょう。
現在は仮想通貨の取引や管理を行う会社のみが、法規制の対象になっていますが、今後は発行者や使用者も規制の対象となる可能性があります。投資を行う際には、法規制による市場へのインパクトにも目配りをすることが大切です。
仮想通貨を選ぶポイントをいくつか紹介します。まず、仮想通貨のホワイトペーパーをしっかりと読むと同時に、仮想通貨の作成者が信用できるかを見極めます。さらに、その仮想通貨の発行目的、信頼性の高い企業と提携しているかをチェックします。続いて、取引量を確認します。一定の取引量がある仮想通貨はリスクが少なく、取引量が少ないものはハイリスクですが、今後の急激な拡大が期待できます。
先に述べたように、3つ仮想通貨が基軸通貨への扉を開けるとすると、有力と思われるものに分散投資をしておくのが賢い選択です。現時点で有力なものは、ビットコイン、リップル、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ネムなどです。大穴をねらうのであれば、エイダコイン、イオス、モナコインなども魅力を秘めています。以下その特徴を、簡単に紹介しておきましょう。
エイダコインは、イーサリアムを開発した世界的な数学者が開発に関わっています。もともとはオンラインカジノ用の仮想通貨として登場しましたが、スマートコントラクトなので、用途が広いのが特徴です。法定通貨と同等の地位を目指し、保有しているだけでステーキングと呼ばれる配当が受け取れるのも魅力です。
イオスは、多くの有名技術者が開発に携わっており、技術レベルが高いといわれます。EOSソフトウェアというブロックチェーン技術を使い、イーサリアムのようなプラットフォームが特徴です。さらに、1秒で数百万件を処理できるという速度の速さが自慢で、決済機能に優れています。ただし、現在は海外の取引所しか扱っていません。
モナコインは、ライトコインをもとにした日本発の仮想通貨です。Monappyというゲームの実況や記事を配信できるポータルサイトで利用でき、コミックマーケットなどで支持されています。その他、アキバ系の実店舗で利用可能で、アトミックスワップという仲介者を通さない仮想通貨のやり取りを実装しています。
仮想通貨は種類が多く、今後どれが伸びていくかはまだわかりません。安全性を重視するなら、ビットコインやイーサリアム、リップルなど、すでに認知されたものに分散投資をしましょう。
今後の伸びを期待するならエイダコイン、イオス、モナコインなどを検討してもよいでしょう。