スポクラと聞くと、「スポーツクラブ」などを連想するかもしれません。スポクラとは「スポーツ専用クラウド」の略として使われており、新しい物の持ち方、管理の仕方として注目を集めている新しいサービスです。
日経トレンディのヒット予測にも掲載され、今後認知度が上がっていくことが予想されます。
近年、都市部を中心に収納サービスが充実してきました。自宅の面積は限られているので、モノを収納するために別のスペースをレンタルすることができるようなサービスが展開されています。
核家族が増え、子供が自立したあとは一戸建てなど大きな家に住まずに、都心で部屋を借りて住むことを選ぶ人が増えていることも需要に結びついているのでしょう。捨てたくはないけれど、自宅には収納スペースがない場合に活躍するのが、収納サービスなのです。
また、近年は「ミニマリスト」という言葉も広まるようになってきました。2015年には新語・流行語大賞にもノミネートされた「ミニマリスト」という言葉は、最小限の物とともに暮らす人を指します。
ミニマリストの佐々木典士さんは著書「持たない暮らし」の中で、最小限の物しか持たない暮らしの良さを語っています。仮に自宅にスペースがあったとしても、できるだけ物を置かずすっきりとした空間で暮らすことで心が軽くなると考える人が増えています。収納サービスを使って家をすっきりさせたいという人も増加してきているのです。
幅広い世代に物を持たない暮らしが注目されてきています。
スポクラとはスポーツ専用クラウドの略で、スポーツ用品の新しい保管方法として期待が高まっているサービスです。ゴルフバッグやスキー・スノーボード類など、年に数回しか使わない大きなスポーツ用品を収納スペースに保管して、さらにそれをクラウドで管理しようという考え方です。
例えば、預けた荷物の写真を一つずつ撮っておいて、スマホから必要なものを選択すれば、必要なとき自宅に届けてくれるといったサービスが展開されるのではないかと注目されています。物を収納するだけでなく、スマートフォンなどを使ってクラウド上で必要なときに使えるよう手配ができるというものです。
これまでの収納サービスの多くは利用者にスペースだけ貸して、あとは利用者が車で物を運んだり、出したりするというスタイルが定番でした。中には段ボールで送った荷物をそのまま預かってくれるサービスを展開している企業もありましたが、実際の利用時までを想定したスポクラはそこからさらに発展したサービスといえるでしょう。
本社を東京都品川区に置く「寺田倉庫」では、すでにスポクラに近いことを計画しています。
この倉庫では預けた荷物のうち、必要なものを出張先に送ってくれるサービスを開始予定です。キャンプ用品など大型のアイテムについても預かりサービスを実施することを検討しています。まさにスポクラの先駆けのような存在ですが、今後はこういった収納サービスを展開する企業が増えてくるでしょう。
ますます暮らしが便利になるような、新しいサービスとして期待が高まります。ライフスタイルに合わせた物の持ち方ができるよう、選択肢が広がってきています。
スポクラに代表されるように、新しい物の管理の仕方が始まろうとしています。自宅の狭いスペースに大きな荷物をおいておくよりも、収納スペースを効果的に使うという選択肢が出てくる日も近いです。
自宅や出張先など必要なところへ預けた荷物を届けてくれるのならば、画期的な収納サービスとして人気を集めるでしょう。