やっととれた貴重な連続休暇。旅行にでも行こうかな、でも休みの日まで疲れることはしなくない、そんな人におススメなのがクルーズトレインです。
これまで予約がとりづらかったクルーズトレインですが、今年2つ増えて選択肢も増えました。ここではクルーズトレインの魅了を紹介します。
多くの人が自家用車を持つようになり、また長距離バスや飛行機網の発達から需要が減少した寝台列車。 最後のブルートレイン「北斗星」が2015年3月に定期運航終了となり、現状残っている寝台列車は「サンライズエクスプレス」のみとなりました。
そこで移動を目的とした列車から、ホテル並みのサービスと観光をメインにした観光列車が生まれました。それがJR九州の「ななつ星in 九州」です。1人1泊2日で最低でも15万円の価格設定でしたが、それでも当初は倍率7倍、時には30倍以上の倍率となる人気の列車になっています。
ツアー参加は中学生以上に限定、ドレスコードがあるなどの規定があります。 この列車は仮称がクルーズトレインであったため、その後同じコンセプトの列車はクルーズトレインと呼ばれるようになりました。
移動はのんびり列車で、そして観光地ではしっかりと時間をとって観光、コースによっては温泉郷で宿に宿泊するなど豪華なクルーズトレイン。 今年(2017年)にはさらに新しいクルーズトレインが2つ誕生します。普段仕事で疲れている皆さんに、お休みの日だけでも体を休めながら、しっかり観光できるクルーズトレインはお勧めです。
2017年5月に運航開始。10両編成で34人定員。関東・東北・一部コースでは青函トンネルや北海道まで運行します。
デザインはフェラーリなども手掛けたデザイナーによって設計され、大きく開放的な窓を有する展望エリア、非日常感を醸し出すラウンジ、モダンで和のテイストを取り入れたダイニング、一部バリアフリーのスイートルームや掘りごたつのあるメゾネットタイプ、ヒノキ風呂のある浴室など、ぜいたくで何回乗車してもいろんな楽しみ方ができる車両となっています。 細部にもこだわりがあり、座椅子は秋田のナラ、ドアノブは南部鉄、カーペットは山形製など、東北地方の素材や伝統工芸がちりばめられています。
もちろん料理も岩手産の牛肉や秋田のいぶりがっこ、山形産のアスパラガスなどの食材が使用され、オリジナルカクテルは山形産のゆずやお茶、青森のリンゴが使用されています。
2017年6月に運航開始。10両編成で定員は30人定員。関西を出発し、山陰や山陽を回るコースとなっています。 「上質さの中の懐かしさ」をコンセプトとし、心が休まる「ノスタルジック・モダン」な作りになっています。外観はトワイライトエクスプレスを思い出させるグリーンの車体です。
展望車は空も眺められる開放的な空間となっており、先頭には風を感じられる展望デッキが設置されています。 部屋は収納式ベッドで昼は広く部屋が使え、一部はユニバーサル対応となっています。部屋の細部には山口産のシイや島根産のカシなどによる壁、島根産の照明器具や萩焼の花器など京都や山陰・山陽の工芸品があしらわれています。
最上級客室は1両1室となっており、バスタブやバルコニーまでついています。 食堂車はオープンキッチンになっており、調理のライブ感も楽しめるようになっており、山陰・山陽の食材を使っています。
あれこれ手配しなくても、移動と観光がセットになったクルーズトレイン。車両内部にもその地方の伝統工芸や食材を楽しむことができ、大人の旅行が楽しめそうですね。 ぜひ、休日の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。