有名大学というよりは医学部を選ぶ人が増えてきている今、国内の医学部は私大でも相応の学力・偏差値が求められますが、実はハンガリーの医学部で学ぶという方法もあるのです。ハンガリーで学ぶことにどのようなメリットがあるのか解説していきます。
医学部に入りたくても、自分の学力がどうしても基準に満たない学生がいます。モチベーションは十分でも、学力があと少し満たない。そんな方の中には、海外の医学部で学ぶという選択をする人がいるのです。
特に海外の医学部で学ぶときはハンガリーの大学への進学を視野に入れる人が多いです。ハンガリーは、ヨーロッパの中でも医学のレベルが高い国として有名です。さらに、ハンガリーでは世界各国の学生に対する受け入れプログラムを実施しており、選抜では偏差値以外の要因も重視されるというのです。
学力があと一歩国内の医学部に届かないという場合には、ハンガリーの医学部への進学を検討するのも一つの方法といえます。もちろん、学力が満たないという理由ではなく、単純に海外でレベルの高い医療を学びたいという学生もいることでしょう。
海外への進学といえば、中国の医学部に進むという方法もあります。しかし、中国語がメインになってしまうので、言葉の面で敷居が高く感じられてしまいます。ハンガリーでは英語を共通語として学ぶことができるということもあり、人気を集めているのです。
ハンガリーの医学部で医師免許を取得した日本人と知り合う機会は少ないかもしれませんが、実は2006年から日本人学生の入学は続いています。現在では年間で70名程度が日本からハンガリーの医学部へ入学しています。もちろん国内の医学生の数と比べると少数派ではありますが、日本だけでもこれだけの数がいるということは意外に思えるかもしれません。
ハンガリーの医学部では、入学時の偏差値や学力だけでなく、6年間しっかり学ぶことができるだけの人物像やモチベーションを重視しているそうです。人の命を扱う仕事だからこそ、ちょっとした偏差値の違いだけで評価することはしないのです。確かに、学力が高い人=医師として活躍している人、という関係性は必ずしも成り立たないことは実感できるでしょう。
超名門高校を卒業した学生の中にも、ハンガリーの医学部に進学する人はいます。留学する学生の目的は、国際的な視野を持ちたい、レベルの高い医学を学びたい、偏差値が多少低くても医学を学びたいなど理由はそれぞれです。
ただ、どんな学生でも、やはり海外生活というところがネックになってくるので、現地で適応する力がなければやめていく人もいるのだそうです。環境の変化に適応する力や、問題解決能力など生活面でのスキルも必要になってくるでしょう。
ハンガリーの物価は日本の半分ほどで、アパート代や生活費なども東京の真ん中で暮らす場合と比べて大きくセーブできることが多いです。偏差値が足りず、国公立大学の医学部に入れない場合、私大に行こうとすると学費も高額になります。
裕福な家庭であれば都心に住みながら私大の医学部に通っても家計へのダメージは大きくないかもしれません。ただ、一般的に多くの人にとっては、子供の教育資金・生活資金の捻出には苦労が伴うものです。
海外への渡航費用などはかかりますが、6年間学ぶことを考えるとハンガリーの医学部への進学は金銭的な面でもメリットがあるといえます。もちろんどこにいても暮らしぶりで生活費は変動してくるものですが、低コストで医師になるための手段として視野に入れてみるのも良いでしょう。
さらに、海外で学ぶことで日本では得られない刺激も多く、そうした体験は簡単にお金があれば買えるというものでもありません。アクティブな方、海外生活を乗り切る自信がある方にとって、ハンガリーの医学部は向いているかもしれません。
海外での生活に抵抗なく馴染める人であれば、ハンガリーで質の高い教育を受けることができる可能性があります。同時に、医学を学びながら国際的な視野も持つことができるので、将来的な国際学会への参加なども敷居が低く感じられるでしょう。