ヘルスケア業界には、2015年のapple watch発売以降実に様々なウェアラブル端末が流入しています。ウェアラブル端末とは、簡単に言えば身につけるデバイス機器のことで、古くは万歩計などもその分類として挙げられるのではないでしょうか。
これらのウェアラブル端末は、単体でも十分な機能を持つものの、iPhoneやandroid等の携帯端末、あるいは特定のソフトウェア等を使用することにより、その機能性を広く拡張することが可能というメリットがあるため、医療業界においても既に活躍をしているところです。
そこで、今回はこれから加速度的に普及が進むと思われる医療系ウェアラブル端末について、少しご紹介したいと思います。
一部の国では、既に電子カルテの導入率が100%近いとも言われていますが、実は日本ではまだ3割から4割程度の普及率と言われています。では、何故ヘルスケア・医療の分野に電子化・デジタル化を導入する必要があるのでしょうか。
中にはデジタル化を推進する必要はないのではないかという向きもありますが、やはり導入による強いメリットもあります。例えば、超高齢化社会へと進むこの日本では、孤立した環境で時間を過ごすご年配の方も増えています。このような方が、病院へ良ければいいのですが、中には近くに病院がなく、通う事が難しい場合もあります。また、家族がいなければ突然の事態に対応することも難しいでしょう。
このような場合にも、手軽に使用可能なウェアラブルデバイスさえあれば、遠隔から心拍数の異常などをキャッチし、迅速な対応を行うこと等も可能となるのです。その他にも、デジタル化を進めることにより、従来の方法では見えなくなっていた業務効率化へのポイントを導き出すことができる、患者様、医師双方の負担を軽減することが可能になるなど、様々な可能性が見えています。
全ての機能をデジタル化することが必ずしもメリットのみを生むとは限りませんが、長所を上手に使えば、これからの日本において手放せないシステムとなることは間違いないでしょう。
医療用ウェアラブル端末(デバイス)とは、医療向けに作られているウェアラブル端末のことで、既に医療業界には様々な機器が導入されています。既に、ご自身の勤める医療機関において何らかの機器に触れた機会のある方も多いのではないでしょうか。
医療用として導入されているものとしては、2016年以降様々なものがあり、心拍数や血流の状態、脳波などをキャッチするような機器も発売されています。形状としては、もっとも多いのはバンド型と言われるもので、次いでアイウェア型、そして、最近では特殊な繊維を利用した衣類型のものも増えてきています。
株式会社Moffが2017年より提供しているモフトレでは、Moffバンドを手足に装着し、運動の結果をデータとしてみる事が可能になっています。訓練プラグラムの作成が簡略化され、職員の負担が軽減する、利用者側のモチベーションUPなど、非常にポジティブな面が目立ちます。
このサービスは、リストバンド型の端末を使用したサービスとなっており、端末から場所を問わず救急対応が可能な点がウリです。セコムへの緊急通報や、転倒検知機能、体の動きが一定字化に錠検知できない場合に通報を行う見守り機能等を備えています。また、併せて健康管理も可能など、非常にユニークで実用的なサービスと言えます。
いかがでしたでしょうか。現在、ウェアラブル端末は「遠隔での健康管理」を目的に、導入されることが増えてきています。また、クラウド上で様々な医療用データを一元管理するシステム等、医療用システムの電子化は、今後も進んでいくでしょう。また、病院によってデジタル化している場所、そうでない場所との差が開いていくかもしれません。
いずれにせよ、このようなデジタル化の波が業界に浸透してきているという事実は、知っておいた方がいいのではないでしょうか。
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ZY 検査技師として医療機関に勤務。代替医療、食事療法を中心に学んだ経験を活かし、健康をテーマにした内容を広めるべく様々な活動を行っています。食、医療に関しての関心が強く、ライターとして活躍させて頂いております。 |