定年と言えば、一時は一つの終着点として考えられてきましたが、時代も変わりゆく中において"定年をリミットと考えない"方が増えています。つまり、定年後もどこかで仕事を続けたいと考えている方が増加しているということですね。新たな職に就きたいと考える理由は十人十色かもしれませんが、いずれにせよ定年後のご自身の動きについて積極的に考えている方が増えているのは確かな事実であります。
そこで、今回は定年退職を果たした医師であっても、新たに転職を行うことは可能なのか。また、可能であるとすれば、どのようにして、どのような所へ転職することが可能なのか、そのあたりの情報についてお伝えしてまいりたいと思います。
まず、定年退職した後の医師が何らかの違う仕事に就くことは可能か?という問いに関しての答えはYESとなります。結論から言ってしまえば、定年後の医師にもある程度条件のマッチする勤務環境、ステージが用意されています。
あらゆる面において高齢化が進むこの日本においては、今や高齢者であっても立派な戦力であり、人材であるということですね。また、そのようなベテランでないと行うことのできない仕事も沢山あるものです。多くの業種において若手の人材が不足しているとするニュースが流れている昨今、今の社会を支えているのは正に中高年齢層の方々である、ということですね。
もし、この記事をご覧になられている定年退職間近な医師の方がいらっしゃれば、定年退職後もご自身の要望に合わせて様々な選択肢が用意されている、という事実は知っておいて頂ければと思います。
では、実際に定年退職へ向かう医師の皆さんは、その後のステージを検討するために、どのような方法を用いて転職活動を行うべきなのでしょうか。その答えとしては、大きくわけて2つあります。1つは、知人や医療機関等のツテを通じて、定年退職後でも働くことが可能な職場を探すという方法です。
このような方法を用いて転職活動を行う際は、労働条件や勤務環境について念入りに確認しなければ、ご自身の要望と合わない場所へ行くことになるかもしれませんので、そういったポイントには注意をしておきたい所です。
もう1つの方法は、医師転職サイトや転職コンサルタントを頼るという方法です。インターネット世代でない場合であっても、電話などで対応してくださる企業もあります。あくまでも転職を専門としている分野の方々からでないと受けることができないようなアドバイスもあるでしょうし、そういった企業でないと持っていないような貴重な案件もあります。
もし、どのように活動を行えばいいのか皆目見当がつかないという様子でいらっしゃるのであれば、このような専門家を頼ることが一つのベターな選択と言えるでしょう。
定年退職を迎えることになる年齢ということは、次の転職先として望ましいものは"体力を使わない"職場である事は間違いありません。そういった条件から考えますと、勤務医以外の主な選択肢として挙げられるのは、産業医や介護老人保健施設系の医師、健康診断医などでしょう。また、条件がかみ合えば非常勤で~という選択も可能です。
いずれの職種も、基本的には病気治療などを積極的に行うようなものではなく、あくまでも予防や健康指導などの業務を中心とするものが多いのが特徴です。もちろん、バイタリティ溢れる方が105歳までその職務を全うしたという話もあり、働き方は千差万別と言えますが、このような働き先もあるという事実は覚えておいて損はないでしょう。
医師不足が続く中、定年後の働き方としては、定年そのものを延長する、非常勤医として頑張るという選択肢をとられる方も多いと思いますが、その他にも体力や気力をそれほど消耗せずに仕事を続けるという選択肢も考えることができます。いずれにせよ、ご自身の体力や気力と相談の上、もっともご自身の希望に沿った選択をすることが望ましいでしょう。
![]() |
ZY 検査技師として医療機関に勤務。代替医療、食事療法を中心に学んだ経験を活かし、健康をテーマにした内容を広めるべく様々な活動を行っています。食、医療に関しての関心が強く、ライターとして活躍させて頂いております。 |