医師免許を持っているということは、想像以上に様々な選択肢があるものです。一般的な勤務医という道を選ぶ方もいれば、医療機関での勤務ではなく、他の企業などに籍を置くという方も多数いらっしゃいます。または研究の方へ進む方もいらっしゃるでしょう。
このように。色々な道を選択することができるのですが、その中で大きな選択の中に含まれているのが「独立・フリーランス」というものです。つまり、どこかの機関には属さず、自分の身1つで生計を立てていくという選択肢ですね。
実は、医療業界を含め、日本全体でみてみますと、企業に属さず個人で事業を起こす方がかなり増えています。どこかに属するよりも、その方が自由度も高く、自分で全てをコントロールできるわけですから、そういったセルフマネジメントなどが得意ということであれば、確かにフリーランスという選択は大いに賛成できるところです。そこで、今回は医師のフリーランスという道について、少しお話をしてみたいと思います。
フリーランスという言葉を聞き慣れていない方もいらっしゃるでしょうから、改めてここで簡単に説明させて頂きますと、つまり「どこかの機関等に属さず、雇用されない」ということであります。そのため、フルタイム雇用に必須の社会保障などもなく、全てを自分でこなさなければなりません。もちろん、医師免許があるからといって、人脈や仕事先がなければ、医師としてフリーで活躍することも難しいでしょう。
ある程度の経験を持っており、フリーの人材として活躍できるスキル・経験値は必須と言えますが、そのようなものを既にお持ちということであれば、挑戦してみるというのも1つの手ではないかと思います。麻酔科医などではフリーで活躍する医師も多いと聞きますし、外科系でもよく聞く話ではあります。流れの医師、というわけではありませんが、自分の腕で生きていくことになるので、タフさ、コミュ力なども必要となります。
では、どこかに雇用されないという不安定な生き方を選ぶことによるメリットやデメリットには、一体どのようなものがあるのか、これまでフリーで働いてみるという事を考えたことがないという方もいらっしゃると思いますので、そういった方々にも分かりやすいような形で、少しポイントをご紹介してみたいと思います。
・アルバイト求人は市場に多く、様々な案件から好きなものを選びやすい
・働く時間を全て自分の力でコントロールする事が可能であり、自由度が高い
・出産や育児を経験する女性医師も多いが、その理由は"生活をコントロールできる"から
・常勤医よりも収入が低下する場合が多い、高いスキルがなければ高収入を狙うのは難しい
・基本的な雇用形態がアルバイトとなるため、勤務体系そのものが不安定である
・複数の医療機関を転々とすることから、通勤等に対するストレスを感じる恐れがある
・経費計上、社会保障の面などで、全てのことを自分で行わなければならない
・医師としてのキャリアアップが難しい(ほとんど不可能)
以上のように、様々なメリットやデメリットがあるものの、近年ではフリーランス医師はかなり増加傾向にあると聞きます。それは医師の働き方そのものが大きく変わってきており、価値観に変化が現れていることの証拠なのかもしれません。
様々な見つけ方がありますが、多くの場合は自身のツテを辿っていくか、医師のアルバイト求人を探すために医師転職サイトを利用するという方法が一般的です。 探し慣れていないということであれば、医師転職サイトのコンサルタントに相談をしてみる、というのも1つの手と言えます。
いかがでしたでしょうか。常勤医ではなく、フリーランスという道を選ぶ医師も多い中、何かの参考になれば幸いに思います。
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ZY 検査技師として医療機関に勤務。代替医療、食事療法を中心に学んだ経験を活かし、健康をテーマにした内容を広めるべく様々な活動を行っています。食、医療に関しての関心が強く、ライターとして活躍させて頂いております。 |