関西地区の医師求人に関して、情報をお探しの方もこの記事をご覧のみなさまの中には少なくないものと思います。医療業界において、関西、関東と分けてしまうことに大きな意味はないのかもしれませんが、少なくともその土地で醸成されてきた文化、人の違い、といったものもあるため、分けること自体に全く意味がない、とも言いきることはできないものと思われます。
そこで、今回は関西地区のおける医師求人・転職に関する情報や実態を少し確認してみましたので、その結果を簡単にではありますが、少しお伝えしてまいりたいと思います。
関西、関東と改めて考えてみると、恐らく気になる一つのポイントとなるのが、どの程度の年収ベースが見込めるのか、地域差はやはりあるのだろうか、という点ではないでしょうか。この点に関して言えば、基本的に関東や関西といった東西の分け方で見た場合には、大きな差と呼べるほどのものはないようです。
また、関東や関西など、地域でひとくくりに纏めることが非常に難しく、基本的には「関西だから年収が低い、高い」と一概には言えません。例えば関西でみてみますと、京都、滋賀、大阪など、それぞれのエリアによって実際には年収ベースがそれなりに違っています。そこで、具体的な数字を出すにあたり、今回はもっとも大都市である大阪を一つの例として取り上げたいと思います。
大阪府での医師の平均年収は、H25の時点では、総額の平均となるものがおよそ970万円でした。月給に換算すれば75万円前後、賞与が75万円程度となっています。この調査時は、平均となる年齢が38.3歳、月間の平均労働時間は約170時間となっています。
大阪の場合は、大学病院が北部に多数設置されているため、年収の平均値が全国と比較するとやや低い数値となってしまいます。ただ、そういった部分を考慮して求人をみてみますと、大体10年目の医師で平均は1500万円前後になるでしょう。大阪府全体の平均値で見ると、少し驚くような数値に見えますが、実態としては他の地域と比べ、決して低くはない相場と言えます。
現場でかなり厳しい労働環境に陥っている医師は以前として多いと聞きます。この医師不足を救うのがAIではないか、とする見込みもありますが、もしもAIが発展した場合には逆に職を失う人々が増え、厳しい状況に追い込まれるのでは?とする見方をする専門家もいらっしゃるようですので、その点では現段階においてそれほど期待できるような状況ではないと言えます。
少し話がそれましたが、関西、関東と東西で見る医師不足の現状について改めて、考えてみますと、いずれも各地域において様々な悩みを抱えていることがわかります。例えば、関西圏においては京都府や大阪府などで大きな医療格差・地域格差がかなり以前より指摘されている状況です。内科医の不足が目立つ兵庫県や、産婦人科の不足が深刻な奈良県など、県ごとに医師不足の状況が違うといった現状が確認されています。
このように考えてみますと、東西で分けることは難しく、それぞれの地域における情報を個別で収集することが望ましいものと考えられます。
転職を成功させるためのポイントに関しては、基本的に関西地区であっても特に他の地域と大きく変わってくるところはないと言えます。他の地域同様、医師が集中している地域、医師不足が深刻な地域等、県単位でもその中で大きな幅がありますから、ご自身がどのようなビジョンを持ち、何を目指しているのかを明らかにした上で、勤める地域、学びたいものを取捨選択しながら、具体的にプランを練ることが最も重要と言えるでしょう。
関東と関西を比較した場合、印象としては関東方面よりも医療格差・地域格差がゆるやかな印象もありますが、いずれにしてもそれほど目立った差異があると言えるものではないでしょう。
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ZY 検査技師として医療機関に勤務。代替医療、食事療法を中心に学んだ経験を活かし、健康をテーマにした内容を広めるべく様々な活動を行っています。食、医療に関しての関心が強く、ライターとして活躍させて頂いております。 |